
こんにちは!筑波大生専門アパート探しサイト「つくいえ」編集部の白井です。
今回は、筑波大学生の「卒業後の進路」に焦点を当て、筑波大生は卒業後どんな進路を歩んでいるのか?や、筑波大学は就職・進学に関してどのような支援を行っているのか?についてお伝えします。
「筑波大学に興味はあるけど、大学卒業後はどんな道を歩むんだろう?」
そんな方の疑問にお答えできる記事になっていますので、是非最後までお読みください!
目次
はじめに

筑波大学は国立大学の中でも有数の総合大学で、文理を問わず実に多様な学びを得ることができる大学です。従って、その就職先は同じ大学出身者と言えども十人十色で、一概に語ることはできません。
この記事では、できる限り様々な学群の卒業生の進路に触れ、また筑波大学という大学が、企業の側から見てどのような大学として見られているのかについても触れていきたいと思います。
筑波大学では、就職と大学院進学どっちが多いの?
筑波大学卒業後の進路として一度考えてみたいのが、「大学院進学」という選択肢です。
なぜなら、その高い研究力・教育水準から、大学院進学者がかなり多いことも筑波大学の特徴の一つだからです。
全体として、文系ではおおよそ全体の3~4割が、理系では全体の5~6割程度が大学院に進学する計算になります。筑波大学全体で見ると、進学者と就職者の割合がほぼ半々になっています。
2026年のデータでは、学群ごとでまとめると以下の通りの進路になっています。
学群 | 卒業者数 | 院進者(割合) |
人文・文化 | 239 | 48(20%) |
社会・国際 | 183 | 24(13%) |
人間 | 131 | 46(35%) |
生命環境 | 263 | 199(76%) |
理工 | 552 | 437(79%) |
情報 | 270 | 150(56%) |
医学(医学類を除く※) | 119 | 36(30%) |
体育 | 255 | 57(22%) |
芸術 | 101 | 34(34%) |
グローバル教育院 | 5 | 2(40%) |
※医学類の学生はほとんどが研修医になるため除外。
理系の院進は大学研究者を目指せるだけでなく、企業所属の研究者となる道も開けるため、将来の選択肢を広げる意味でも進学する人が多いようです。
また、文系の進学者が全国規模で見ると人文科学系で4%程度、社会科学系で3%程度(文部科学省「学校基本調査」)であることを鑑みると、文系大学生であっても非常に高い割合で大学院に進学する非常に高い割合の文系学生が院に進学する大学であると言うことができるでしょう。
特に文系学生の進学後の進路としては、従って、将来の進路として大学教員や研究者が多い傾向にあるため、これらの職業を目指している人にとっても適した環境と言うことができるでしょう。
人文・文化学群や社会・国際学群の学生が主に進学する「人文社会ビジネス科学学術院 人文社会科学研究群」の進路データを見てみると、令和6年度においては修士相当である「博士前期」課程を修了したあと、就職した学生のうち5%が、「博士後期」課程を修了した学生のうち75%が大学教員となっています。当然、大学教員は狭き門ですが、
理系・文系ともに大学院まで一定の人が進学するため、大学からの研究を継続しやすかったり、研究室によっては就職のサポートも行なってくれる場合もあります。このように大学卒業後そのまま就職するのではなく院進を考えている方にとっても、筑波大学は進学しやすい環境が整っているといえるでしょう。
企業側から見た筑波大学とは?どんな企業でも通用する「ブランド力」
一般に、就職活動に影響を及ぼす要素の一つには「大学のブランド力」があると言われています。その有名なものの一つが「学歴フィルター」というものです。
学歴フィルターとは、企業側が採用過程の中で就活生を「どの大学の出身者か?」でも篩にかけることを指しており、特に大手企業への就職を目指す際に直面することが多い壁になります。
しかしながら、筑波大学は関東の中でも旧帝大に匹敵する実力を持つ大学である、と評価されており、またトップクラスの私立大学ともほとんど対等な立場ということができます。
そのため、学歴フィルターに影響されて選考に落ちる、選考や説明会に参加できないといった事態はほぼ起こらないと言われています。従って、「筑波大学に進学したら、のちのち就活で不利になるかも?」といった心配は無用ということができると思います。
とはいえ、社会は筑波大学の名前だけで採用されるなんて甘い世界ではありません。就職活動では、あくまで筑波大学の名前は「足切りにならない」だけのものであり、企業としては、大学生活で注力したことや社会人になってやりたいことがはっきりしている学生を採用したいので、しっかりES・面接の準備はする必要があります。
筑波大卒業生の進路
筑波大学の卒業生の進路は学類によって非常に多様です。そのため、ここからは各学類に項目を分けて、卒業生がどのような進路を辿るのかをみていきます。
進路状況の統計データについては、筑波大学キャリア支援チームの公式サイトを参照してください。
人文学類
製造業、小売業、商社、金融、出版、国家公務員、地方公務員など様々。進学率は24%。
人文学類公式サイトに統計データ有。
先述の公式サイトを参照していただくと、かなり多種多様な進路を取っていることがわかると思います。また学群のなかで特に研究に強い学類でもあります。
比較文化学類
比較文化学類はその性質上メディア・マスコミに関心が強い学生が集まりやすく、自然と一定数の学生がその方向に進んでいます。進学率は16%。
比較文化学類公式サイトも参照してください。
日本語・日本文化学類
約半数が一般企業に就職しています。
また日本語・日本文化学類でしか取れない資格の一つに、外国人向けに日本語教育を行う「日本語教師」がありますが、高等教育機関でこの職を得るには修士以上の資格が必要なことから、大学院への進学者も一定数います。令和6年度は、26人の学生のうち、12%にあたる3人の学生が進学しました。
日本語・日本文化学類発行のパンフレットも参照してください。
社会学類
8割程度が就職するほか、企業就職のなかでもサービス業や金融業が多くなっています。また、進学率は10%~15%程度となっています。司法試験や公認会計士になることを目指して、卒業直後はその準備にあたる人も多いようです。
社会学類公式サイトも参照してください。
国際総合学類
傾向として、卒業後は就職を選ぶ学生が多いようです。令和6年度のデータでは、特に一般企業への就職者が多かったようです。令和6年度は14%の学生が進学しました。
国際総合学類公式サイトも参照してください。
教育学類
進学する人が2割程度と、進学者の割合が多くなっています。大学院に進学した学生が全員小学校・中学校・高校等の教員になるとすると、約半数は教員の道を進んでいることになります。
筑波大学のなかで唯一小学校教員の一種免許状を取得できることも有り、小学校の先生を目指す人にとっても魅力的な学類になっています。
心理学類
毎年3~4割程度が進学する他、心理学関係の資格として「認定心理士」の資格と、公認心理師試験の受験資格を取得することができるため、これを活かして就活をする人もいます。
障害科学類
令和6年度では、約4割が進学しています。障害科学類公式サイトに
本学には障害科学に関するわが国で最も整備された大学院(人間総合科学研究科)があり,学類卒業後には進学することを勧めています。
とあるように、大学院への進学が学類で推奨されていることが手伝っていると考えられます。
また、就職先として教員や公務員を選択する学生の割合も比較的高くなっています。
障害科学類では、視覚障害・聴覚障害・知的障害・肢体不自由・病弱のすべての領域を担当することができる特別支援学校教諭免許状が取得可能なほか、社会福祉士国家試験の受験資格を得ることもできます。
生物学類
令和6年度では約7割が進学しています。
生物学類公式サイトにも記載があるように、修士課程や博士課程を終えた後、企業所属の研究者として活躍する学生も多くいます。
生物資源学類
令和6年度は、学士課程の卒業者131人のうち、76%にあたる99人が進学しています。
また、就職先などの詳細な情報は公開されていませんでした。
注意点として、「令和8年度以降の入学者については、中学校の技術の免許状が取れない」ということがあります。中学校の技術科教員を目指している方は要注意です。
生物資源学類の公式サイトも御覧ください。
地球学類
令和6年度は、おおよそ7割の学生が進学しています。
この学類の特色ある取得可能資格として「GIS技術士」が挙げられます。GIS技術士とは日本地理学会が定めている「地理情報システムの技術と知識を身につけた専門家」であり、地図作成やマーケティング、政策立案に携われる可能性を開く資格です。
地球学類公式サイトも御覧ください。
数学類
令和6年度は、約半数の学生が進学しています。
数学類公式のパンフレットには、「一般的な業種であれば、ほとんどすべての企業が、数学類卒業生の就職先の対象」であり、多いのは「IT企業や(銀行や保険会社等の)金融系企業」と説明されています。
また、教員が多いことも一つの特色と言えます。17名の就職者のうち、半数近い8人が中高の教員となっています。教職課程では、中高数学の第一種免許が取得可能です。
数学類のパンフレットも参照してください。
物理学類
令和6年度は、76%の学生が進学しています。
進学先として多いのはつくば大学大学院の物理学学位プログラムでした。また、数学と理科の中高教員免許が取得できることから、教員を進路として選ぶ方もいます。
物理学類公式サイトも参照してください。
化学類
令和6年度は、91%の学生が進学しています。
化学類公式サイトには、「学類卒業者」のみで絞った就職先は書かれていませんでした。
なお、化学類では中高理科の教員免許が取得可能です。令和6年度は0人でしたが、昨年・一昨年では教員として就職した方もいらっしゃいました。
応用理工学類
令和6年度は、92%の学生が進学を選んでいます。
学類卒業生の進学先は公開されていませんが、応用理工学類公式サイトを見ると、応用理工学類出身の大学院卒業生は半導体、医薬、通信など、様々な業種にわたる企業に就職されていることがわかります。
教職課程では、中高の数学、理科の第一種免許状を取得可能です。
工学システム学類
令和6年度は、86%の学生が進学しています。
学類卒業生のみに絞った進学先は公開されていませんが、工学システム学類公式サイトを見ると、学類卒業生・大学院卒業生の両方の進路を総合して、精密機器のメーカーなどものづくりに携わる業界をはじめ、様々な進路を辿っていることがわかります。
教職課程では、中高数学、理科、高校情報、工業の第一種免許を取得可能です。
社会工学類
令和6年度は、63%の学生が進学しています。
学類の卒業生で就職した方は、通信系・銀行系の大企業などに就職しています。学類卒業生に絞った就職先は公開されていませんが、建設業や金融業などをはじめとした大手企業や、地方・国家を問わず様々な地方の公務員などを輩出しています。
教職課程では、中高数学の第一種免許を取得可能です。
社会工学類の公式サイトも併せて御覧ください。
情報科学類
令和6年度は、89%の学生が進学しています。
進学率がかなり高く、令和6年度のデータでは、就職者は全員一般企業に就職した模様です。情報・通信業を進路として選ぶ方が多いようです。
資格としては数学の中学・高校の一種教員免許状と、情報の一種教員免許状を取得することができます。
情報科学類の公式サイトもご覧ください。
情報メディア創成学類
令和6年度は、64%が進学を選んでいます。
就職先としては、通信系企業を中心に、IT、コンサルなどが選ばれています。
令和6年度には進路としては選ばれませんでしたが、数学の中高一種免許と情報の高校教員一種免許状を取得できます。
情報メディア創成学類の公式サイトも御覧ください。
知識情報・図書館学類
令和6年度は、43%の学生が進学を選びました。
就職先データは令和3年度分までしか公開されていませんが、パンフレットの情報と先程の公開データを参考にすると、様々な業種にわたる進路を取っていることがわかります。特に多いのは情報・通信系の進路と考えられます。
また、知識情報・図書館学類特有の進路として「図書館司書」が挙げられるほか、学類として「公務員採用試験対策講座」を実施しています。
また、教職課程では中高数学、中学社会、高校公民、高校情報の第一種教員免許状を取得可能です。
医学類
ほぼ全員が、4年で「学士」称号を取得し、医師国家試験の受験資格を得て2月に受験したのち、合格すれば「研修医」として筑波大学付属病院などで2年間の研修を積むことになります。2年間の研修は、その後に「臨床医」として働くために必須になっています。
参考に、令和6年度は139人の卒業生のうち138人が研修医の資格を取得しました。全国の中でも、高い国家試験の合格率を誇っています。
そののち、おおよそ3割の学生が大学院に進学し博士号を取得しています。
博士号を取得しない場合、多くの場合専門医の資格試験を目指します。この試験の受験には5年間の臨床経験を必要とするため、「臨床医」として働くことになります。
詳しくは、医学類公式サイトも参照してください。
看護学類
令和6年度は、15%の学生が進学を選びました。
看護学類では、国家資格として看護師免許、保健師免許、養護教諭免許を取得することができます。
保健師とは、看護学類公式サイトに
地域には、乳児から高齢者まで、そして、健康な人から病気になってしまった方まであらゆる人々が生活しています。その方々の健康を守り、病気にならないように予防し、病気になっても早く回復できるように、そして、生きがいをもって健康的な生活ができるように、さまざまな支援活動を、公的な立場から行っている医療専門職が保健師です。
と説明があるように、市町村の保健センター・保健所で働く医療の専門職です。ただし、看護学類の学生なら誰でも保健師の資格が取れるわけではなく、保健師コースを選択する必要があり、さらにそのコースは選抜制で人数制限があります。
養護教諭の免許取得を目指す場合も同様に、選抜制で人数制限のある「養護教諭コース」を選択する必要があります。
医療科学類
令和6年度は、64%の学生が進学を選びました。
卒業時に臨床検査技師国家試験の受験資格を得られるため、試験に合格すれば卒業後すぐに医療職に就くことができます。
さらに、臨床検査技師の資格を持っていることで超音波検査士や糖尿病療養指導士といった資格を取得する道も開かれます。
卒後は、資格を活かして病院に就職するケースの他、一般企業、公務員になるケースもあります。
医療科学類の公式サイトも併せて御覧ください。
体育専門学群
令和6年度は、22%の学生が進学を選んでいます。
金融や商社などといった企業就職のほか、プロや社会人アスリートになったり、教員を進路として選ぶ学生も一定数います。
新卒で教員になるケースは2023年度のデータでは7.2%にとどまりますが、大学院進学後に専修免許状を取得して教員になるケースも有るため、実際に教員になる卒業生の割合はこれより高いと考えられます。教職課程では、中高保健体育の第一種免許が取得可能です。
体育専門学群公式サイトも併せて御覧ください。
芸術専門学群
令和6年度は、33%の学生が進学を選びました。芸術専門学群就職支援ポータルサイトでは就職状況のデータが2023年分まで掲載されています。企業や公務員だけでなく、フリーランスで創作活動を行う方も一定数います。
教職課程では、中高美術の免許のほか、高校工芸、書道の免許が取得可能です。
筑波大学の就職支援
全学的な就職支援として、筑波大学キャリア支援チームがあります(公式サイト)。学内第一エリアに「スチューデントプラザ」という建物があり、こちらで進路の相談などができます。
さらに、こちらのキャリア支援チームではインターンの紹介や就職イベント(企業説明会など)を主催しているため、就職や進学などにあたって、一人で悩まずに相談したり、ひとまずイベントに行ってみるなどといった選択をすることができます。
おわりに
いかがでしたでしょうか?筑波大学は優れた研究大学であり、また就職にあたっても支援が手厚いことから、進学・就職のどちらの選択もしやすくなっています。
さらに前身が東京教育大学であったこともあり、様々な学類で教員の免許を取得することができるため、必ずしも教育学を専攻しなくても教員を目指すことができます。
大学のキャリア支援チームや、目指している学類の就職・進学支援をチェックし、卒業後の進路にまで想像を働かせると入試のモチベーションにもなりますので、情報を確認してみてくださいね。




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