こんにちは!つくいえ事務局の上野です!
筑波大学の中でも入試人気の高い学群の一つに芸術専門学群があります。都内から隔離されている立地ではありますが、その分充実した研究設備や学習環境によってレベルの高い知識を習得することができます。
そのうち本記事では芸術専門学群で人気のビジュアルデザイン領域について徹底解説していきます!受験を考えている学生から、入学後所属領域に迷っている1. 2年生も必見の内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください!
ビジュアルデザインとは?
ビジュアルデザインの定義について、筑波大学芸術専門学群のHPでは以下のように定義しています。
「ビジュアルデザインとは、視覚に訴えて内容を美しく効果的に伝えようとする、デザインの一分野である。」
つまりポスターやアニメなど、平面的なデザインを想像するとわかりやすいと思います。ビジュアルデザインの領域は広く、動画、モーショングラフィックスやアニメーション表現などの動的な要素も含みます。これを学んでいくとなれば、単純にきれいで面白いビジュアルを作るだけではなく、視覚効果などを考えながら配色やレイアウトをデザインしていくことになります。つまり人を惹きつけるための根拠を持ったビジュアルデザインを習得することができるのです!
代表的な活用分野としては、出版分野があります。雑誌や本、カタログなどの印刷物の平面デザイン全般を手掛け、クライアントと打ち合わせをしながら仕事を進めていきます。
ビジュアルデザインにおいては、ユーザーが共感できるビジュアルデザインを作るために、入りやすい世界観を作る必要があります。カラーリング、書体、レイアウト、コンポーネントの扱い方など、コンセプトを具体化した世界観を構築することが大切なので、学問としても奥が深い領域となっています。
グラフィックデザインとの違い
グラフィックデザインとよく比較されがちですが、一言で言えば領域の違いです。もっと言うなればビジュアルデザインの一種にグラフィックデザインがあるようなイメージです。グラフィックデザインはイラスト、写真、文字を使った平面のデザインであるのに対し、ビジュアルデザインにはそれらに映像や音声といったアニメーション要素も含まれます。 そのため、ビジュアルデザインの方がより広いデザインの領域を指していて、グラフィックデザインはビジュアルデザインのうちの1つに含まれるといえます。
特にビジュアルデザインは視覚的造形的側面が重要視されている傾向にあります。ポスターや雑誌など印刷物に関わるグラフィックデザインに対し、デジタルメディアやブランディングなど利益や効果につながる役割を担っているのがビジュアルデザインであると考えられます。
筑波大学芸術専門学群14の領域
筑波大学では他の大学と違い、1. 2年次で幅広く基礎知識を定着させたのち、3年次で専攻する領域を決めていきます。つまりすべて経験してから領域を選ぶことで、本当に自分が楽しいと思える分野を選択することができるのです。ですから筑波大学の芸術専門学群では、入学後にあれなんか違うな、、、と思ってももう手遅れ!なんてことはありません。
志望する領域については、2年次以降に14領域それぞれで開設する「領域研究」「領域特別演習」を履修することによって段階的に決定されます。履修できるのは基本的に一度に1つの領域と定められています。
以下にその14領域をまとめてみました。
領域 | 主な内容 |
美術史 | 芸術学、日本美術史、西洋美術史 |
芸術支援 | 芸術支援学、美術館学、芸術教育学 |
洋画 | 油彩画、アクリル画 |
日本画 | 日本画、古典描写、素材研究 |
彫塑 | 塑造、鋳造、木彫、石彫、テラコッタ |
書 | 漢字、かな、漢字かな交じり書、書道史 |
版画 | 木版画、銅版画、リトグラフ、シルクスクリーン |
構成 | 平面構成、立体構成、色彩構成 |
総合造形 | 現代アート、メディア・アート、映像、アニメーション |
工芸 | 陶磁、ガラス、木工、漆芸 |
ビジュアルデザイン | グラフィックデザイン、ブランド構築、マンガ、絵本 |
情報・プロダクトデザイン | 情報デザイン、プロダクションデザイン、感性科学 |
環境デザイン | 環境デザイン、都市デザイン、ランドスケープデザイン、サイトプランニング |
建築デザイン | 建築デザイン、建築計画、建築史 |
こうみると本当に領域の幅が広いですよね…
自分はどこに適性があるかわからないけど、芸術系の大学に興味があるなと思っている学生には最適なカリキュラムではないでしょうか!日本画が好きだったけど得意なのは工芸かも…なんていう発見もあるので、自分の知らなかった一面が見つけられるのは、筑波大学ならではです。
また芸専は学芸員の資格を取ることもできるので、ほとんどの学生が将来学芸員になりたい!と言っているイメージはあります。もちろん領域によって進路の傾向は様々なので、自分の行きたい進路から逆算して志望領域を選んでみるのもいいかもしれません。
ビジュアルデザイン領域
おまたせしました!本題のビジュアルデザイン領域について解説していきたいと思います!
概要
ビジュアルデザイン領域の具体的な学習内容としては、イラストレーション、タイポグラフィ(文字に関するデザイン)、印刷・編集デザイン、写真、デジタルグラフィックス等を含む視覚効果を重要視したデザインを学びます。また、それだけではなく広告デザイン、パッケージデザイン、企業や団体のデザインシステム、サイン計画、色彩計画、ブックデザイン、絵本まで、本当に幅広くビジュアル表現について追求していきます。ここにくれば世の中のビジュアルデザイン全般に専門として着手できるようにはなるでしょう。
個人的に合っているなと思うのは、漫画を描いたり、広告やパッケージデザインが好きな学生は、ワクワクしながら学べるんじゃないかなと思います。自分の得意領域だから楽しいという観点もありますが、好きなものがなぜいいと思うのか?を考えて紐解いていくのもなかなかおもしろい作業なんですよ。自分の感性がどこに響いているのか、言語化できるとその後の選択の幅もぐっと広がっていきます!
さらにビジュアルデザインに限らず、筑波大学の芸専の人たちは独特の感性で不思議な人が多いので、誰かに言いたくなるおもしろい友達がたくさんできること間違いなしです!笑
主な講師
ビジュアルデザイン領域を支える講師陣をご紹介します。
大学では領域を決めるだけでなく、さらに「研究室」といって1人の教授のもとで卒業制作や研究を進めていくことになります。そのため適当に受けてた授業も「この先生とは気が合うな」「この先生厳しいな」など教授と自分の相性もかなり重要になってきます。研究室は卒業がかかった集大成を作る場所になるので、モチベーションを保っていい作品を作るためには、教授との相性は本当に大事なんです…!
名前 | 役職 | 研究内容 | 紹介ページ |
田中佐代子 | 教授 | グラフィックデザイン,サイエンスビジュアリゼーション | |
原忠信 | 准教授 | ブランド構築,パッケージデザイン | |
山本美希 | 准教授 | ビジュアルデザイン,マンガ・絵本 | |
McLeod Gary Roderick | 助教 | フォトメディア |
ビジュアルデザイン領域の指導教員は4名で、それぞれ研究内容も微妙に異なります。筑波大学のような国立大学では研究室の数も受け持つ生徒の数も少ないので、個人の性格とペースにあったアドバイスを丁寧にしてもらえるのが嬉しいポイントです。どの先生もとても優秀で優しいので、どこの研究室になっても最高の創作活動ができると思います!
就職先
ビジュアルデザイン領域の進路は前途したようなビジュアル表現を必要とする企業に就職する割合がほとんどです。
HPに記載されている進路は以下のとおりです。
<大学卒主な進路>
大学院進学、各種デザイナー(広告、Web、書籍、雑誌、パッケージ、書体、空間、ゲーム等)、出版社、新聞社、印刷会社、絵本作家、イラストレーター、写真家、大学教員などとして活躍しています。
<大学院卒主な進路>
広告代理店、デザインプロダクション、出版社、新聞社、印刷会社、各種企業の宣伝・企画部門、官公庁などに就職する他、デザイナー、イラストレーター、絵本作家として活躍しています。また博士後期課程へ進学し、さらに大学等の研究者として活躍している者も多い。
このようにやはり印刷や広告・出版などビジュアルに関係する業界に進んでいることがわかります。これは本人が志望していることももちろんありますが、企業側も筑波大学の学生のレベルの高さから、大手からもひっぱりだこだという噂も…?
また筑波大学は教授輩出率が高いことでも有名で、ビジュアルデザイン領域からそのまま筑波大学の教授になったひともたくさんいます。
人に教えるのが好きで、まだまだこの研究をしていたい!と思ったら教授になる道も考えられますね。
最後に
いかがだったでしょうか!
ビジュアルデザイン領域が人気な理由や魅力が伝わりましたでしょうか!この記事を見てビジュアルデザインをやってみたいなと思ったら、筑波大学を受験またはビジュアルデザインに関係する授業を履修してみると良いでしょう。実際に体験してみるとまた違った感想が持てて面白いですよ。自分の好きな領域が見つかることを祈っています!
つくいえ公式LINEでは、筑波大学の生活、お部屋探し、受験情報を毎日配信しています。ぜひご登録ください!
合格体験談や入学後の生活情報をお届け!
コメント