こういう題名を見ると、ああ、こいつは「たくさんの人と出会いなさい」と説教するつもりだな、と考えるかもしれません。そんなわけがありません。一般的に言われる意味では、それは高等技術です。
私が出会いとカウントするのは、挨拶をしたり、声をかけたり、会釈をしたりする人の絶対数です。筑波大学のキャンパス内で出会った人、たまたま、横にいた人、そういう人たちに何気ない会釈レベルを含めて何らかの働きかけを行った回数を、ノートか何かに「正」の字でも書いてカウントしましょう。
これを、レコーディングコミュニケーションとでも呼びましょう。一日にノルマを設定しましょう。最初は5回~10回くらいで。慣れてきたら、その数をどんどん増やしていきましょう。
ええ、そんなに正という字を書くのは難しいよ、とか考えたあなた、煩わしいくらい数が増えた時には、このレッスンの意味はなくなっています。
そうですね。幼い頃にやった算数の計算ドリルを思い出してください。計算の簡単な規則を覚えたら、とにかく反復練習して、算数を習ったはずです。人と人の出会いと、計算ドリル、コミュニケーションのうまさと計算の早さや正確さとどこが違うのでしょうか。たぶん、そんなに変わりません。仮に、ナンパの達人にでもなろうと思っているのだとしたら、ものすごく高いレベルのコミュニケーションの機微が要求されるかもしれませんが、一般的に人と話すのが苦手という人のハードルは反復練習でなんとかなるくらいのレベルの低いものです。
コメント