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【受験生向け】数学類の全て|入試情報・受験対策を完全網羅

つくいえ編集部

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1.数学類の基本情報

数学類は、筑波大学の理工学群にある1つの学科のことを指します。理工学群は、数学類、物理学類、化学類、応用理工学類、工学システム学類、そして、社会工学類の6つで構成されている学部のようなものです。

 

ここで、大学HPにある数学類の説明を抜粋します。

数学類
数学という学問は、様々な学問の影響を受けて発展してきており、それ故、研究内容も複雑に分化しています。しかし、大雑把に言えば、現代の数学は代数学、幾何学、解析学、応用数学(※数学類では情報数学が該当します)の4つの分野から成り立っています。数学類では、学年が上がるにつれて、上記4分野においてより専門性の高い科目を習得していくことになります。科目によって内容は異なりますが、共通に必要とされることがあります。それは、「自分で論理的に考える」ということです。現代社会では全体に自分を合わせることが尊重され、また、このIT社会ではネットを通して受け身の立場で多量の情報に接し続けるため、思考停止状態に陥る傾向にあります。しかし、そのような時代であるからこそ、自分の意志で論理的に考えることが重要となります。そして、論理的に考える力を養うために最も適した学問こそが数学なのです。数学では、当たり前だと思っていることに徹底的に拘ります。そして、普段曖昧に理解していることに明確な定義を与え、厳密な論理の積み重ねによって結論へと到達します。こうした努力の先に美しく高度に体系化された世界が広がっているのです。

つまり数学類は自分の力で論理的に考える力を養い、美しい数学の体系を学ぶ学部です。

 

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2.数学類には何人が入学できるの?

実際に、毎年「数学類」には何人の受験生が入学するのか。それは40名程度となります。入試形態ごとの募集人数を以下に記載します。

 

【2021年度募集人数】

入試形態

人数

推薦入試

8

前期入試

22

総合選抜

(入学者の2年次受入人数)

10

 

その他、「国際バカロレア特別入試」「私費外国人留学生入試」などの入試形態もあります。こちらは、年によって0~2名の入学者です。入学する学生がいない年もあります。

 

3.数学類に入ると取得できる資格や就職先は?

数学類に入学すると、どんなメリットがあるのでしょうか。

 

取得できる資格は?

取得できる資格は、以下の通りです。

 

■ 司書教諭:小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に置かれる学校図書館の運営において、中心的役割を担う読書教育の専門家になることが出来る資格です。

 

■ 学芸員:博物館、美術館、動物園などにおいて、資料の収集、保管、展示などを担当する専門の職員になる事が出来る資格です。

 

■ 測量士補:測量計画を作成することができません。あくまで、測量士の作成した測量計画の指示に従って測量業務を行うことが出来る資格です。

 

もちろん、上記の資格取得には、数学類で行われている”特定の授業”を履修し、単位を取得する必要があります。「どの授業を取るべきか」については、入学後に数学類の学生支援室に相談してみるとよいでしょう。

 

(参考URL) 理工学類 学生支援室

https://www.tsukuba.ac.jp/contact/tel_soshiki.html#bukyoku

 

数学類では、中学・高校数学教諭、高校情報教諭の資格を取得することも出来ます。

毎年、学校の先生として就職する卒業生もいます。

 

■ 中学校一種免許状(数学)

 

■ 高等学校一種免許状(数学)

 

■ 高等学校一種免許状(情報)

 

しかし、学校の先生になるのは、1学年で1~2名程度です。普段の授業をこなしながら、学校の先生になるための教育実習をこなすのは、非常に大変です。教員資格を取得しない同級生に比べると、50単位以上多く、授業を履修しなければいけません。

 

(概算では、1単位は10回の授業、1回90分の授業だと仮定すると、10回/単位×90分×50単位= 750時間程度の時間が必要です。途方もない時間ですね。。)

 

4.数学類の入試対策編:入試科目と配点を知ろう!

先の章で、数学類の主な入試形態を記載しました。本章では、入試形態ごとの入試科目と配点について記載致します。

 

アドミッションセンター入試(AC入試)

令和2年の入試では、本形態の入学試験が廃止になりました。

毎年2名の入学者が、今年は0名になります。

 

推薦入試

 

➀ 面接

 

②小論文

 

配点の表記はありません。「面接」「小論文」の結果を受けて、総合的に合格者を判断することとなります。

 

※センター試験は免除されます。

 

一般前期入試

一般前期入試の入試科目・配点は以下の通りです。

 

➀ センター試験

国語、地歴公民、数学、理科、外国語の5教科7科目の受験が必要。

 

・国語:200点

 

・地歴公民:100点

 ※地歴の世A、世B、、日A、日B、地理A、地理B、公民の現社、倫理、政経、倫理・政経から1つ選択。

 

・数学:200点

 ※数Ⅰ・Aに加え、数Ⅱ・B、簿、情報から1つ選択。

 

・理科:200点

 ※物理、化学、生物、地学から2つ。

 

・外国語(英語)※リスニング含む:200点

 

合計で900点満点で、算出。

 

② 個別試験(二次試験)

外国語(英語)と数学、加えて理科から2科目の受験が必要。

 

・外国語(英語):500点

 

・数学:500点

 ※数I・数Ⅱ・数Ⅲ・数A・数Bから出題。

 

・理科:500点

 ※物基・物、化基・化、生基・生、地基・地から2つの出題分野を選択。

 

合計で1500点満点で、算出。

 

【一般前期入試_配点まとめ】

 

試験の区分

国語

地歴

公民

数学

理科

外国語

配点合計

センター試験

200

100

200

200

200

900

      個別学力検査

×

×

500

500

500

1500

  計

200

100

700

700

700

2400

 

 

5.数学類の一般入試(前期・後期)合格ライン

 ~最高点・最低点・平均点はどれくらい?~

2018年-2020年の過去3年間の合格者の最高点・平均点・最低点を記載します。

下記の表を確認頂いた上で、

 

・センターは何割とらなきゃいけないの?

・二次試験で稼がなきゃいけない点数は?

の2点を解説します。

 

【前期】※1000点満点

年度

最高点

平均点

最低点

2018

772

664.1

616

2019

838

728.0

683

2020

803

734.9

696

 

パスナビにて掲載されているデータによると、センター試験(共通テスト)69%以上(2019年度)が合格のボーダーラインでした。つまり2021年度センター試験では621点/900点以上を獲得する必要があります。

 

6.数学類の入試対策編:センター試験のオススメ勉強法は?

センター試験科目は前期試験7科目必要になります。配点は、社会が100点満点で、他4つの教科は200点満点になります。つまり、基本的には偏りなく、全ての教科を対策する必要があります。今回は、筑波大数学類の先輩方が書いてくれた「合格体験記」を参考に、オススメの勉強方法を抜粋します。

 

まずは、センター過去問題集を解きまくれ!

苦手科目を克服し、60点以上は獲得する事。そして得意科目は、満点近くを確実取り切れるように対策をする必要があります。

 

その上で、量をこなすことは重要です。まずはセンター試験過去10年分を、解き切りましょう。その上で「苦手科目」「得意科目」を明らかしましょう。

 

もちろん、苦手科目は、間違った問題を中心に何度も解きなおす。

得意科目は満点が取れるように、ケアレスミスを無くす。そして、応用問題を別の参考書で解いておきましょう。

 

以下、先輩方のオススメ勉強方法を抜粋します。

数学類2017年入学

国語数学英語に関しては問題を解く速さが重要で、最後まで解き切るためのコツをつかんで練習するしかありませんでした。国語は必要な情報がどこにあるか、数学はどの計算テクニックを使うか、英語はどうすれば最後の問題まで余裕を持って読み切れるかを身につければあとは(ほぼ)ワンパターンです。センター形式の問題を解くときはいつも時間を意識して解いていました。

理科と社会については暗記科目なのでとても苦手でした。この問題ならこのデータ、公式、知識を使うといった紐づけの努力をしていましたが、結局最後まで自信を持って解いていけることが少なかったです。こちらは時間を気にせずひとつひとつの問題を確信をもって解けるようになる方が重要だったように思えます。

数学類2018年入学

基本的には高校で与えられたセンター向け問題集をやっていました。覚えることが多い化学と地理に関しては、頭の良い友人に教えてもらった参考書を購入しました。そちらの質もよく、大いに役立ちました。一度覚えたことは忘れないように期間を開けて繰り返しやっていました。

7.数学類の入試対策編:一般前期入試のオススメ勉強法は?

 

数学科目を選択される方

大問1~3が数学Ⅰ、Ⅱ、A、Bの範囲です。後半大問4~6は数Ⅲの範囲となっています。

 

受験生は、数Ⅲの問題は必須で、大問1~3の中から1題を選択して答える形になっています。つまり割合としてはほとんどが数Ⅲの範囲となっています。そのため、数Ⅲを徹底的に対策する必要があります。

 

頻出分野は、図形と式、ベクトル、数列、微分積分。

 

難易度は学校の定期テストで出題されるような応用問題レベルとなります。大変難しいというわけではありません。しかし計算が多くなってしまうため、時間配分を気にする必要があります。

 

先輩方の対策方法としては、

・チャート式問題集をひたすら解く

・解いた問題の計算式まで、先生にフィードバックをもらう

・数Ⅲは高校3年から習う範囲なので、予習復習を徹底して行う

 

といった事例もあります。

 

必須科目の英語、理科に比べると、難易度は高いです。

 

理科科目(物理・化学・生物)を選択される方(h3)

<物理>

全部で3つの大問が用意されています。力学・電磁気学・その他の分野から幅広く出題される。化学・生物だけではなく、その他の教科の中でも最も難しい教科と言われている。

 

<化学>

3つの大問があります。

出題傾向としては、理論・有機・無機も分野から1題ずつ出されるため、

幅広い学習が必要です。

 

他の理科科目と同様、計算式だけではなく、記述問題も多いです。

そのため、暗記や計算問題の量をこなすだけでは不十分と言えます。受験対策では、それぞれの意味や考察を考えながら、過去問題を解くと良いでしょう。

 

<生物>

物理らしい問題が出ます。珍しいのは、生態進化などの問題が出てきており、他大だとあまり見られません。

また100字以上で記述する問題も複数あります。そのため、日ごろから、記述式問題に慣れておく必要があります。時間配分も意識しましょう。

 

以上が、理科科目の出題傾向になります。

・選んだ得意科目において、幅広い分野の記述式問題を解きまくる

・記述式問題が多いので、過去問を解く際は、必ず時間を図る

・解法のプロセスを先生や塾講師に見せて、部分点を見てもらう

が対策になります。

 

以下、先輩方のオススメ勉強方法を抜粋します。

Fさん

高校で与えられた参考書をやっていました。勉強熱心という訳でもないので、何冊も繰り返しやったというようなことはないです。思い返すと正直勉強不足だったなと思います。後は、赤本を買って解きました。問題を解けるようになるまでやるというよりは、出題の傾向や雰囲気みたいなものを学びました。前年度出題されており、全く勉強をしなかった物理の原子分野が本番で出題されとても焦った記憶があります。あまり過信しないほうがいいです。

Kさん

そもそもセンター試験後までは筑波大学の二次試験に向けた勉強をしていませんでした。学校で出た課題と授業の復習に専念し、時間があれば名古屋大学の赤本を解けない解けないと焦りながら見ていました。数学では、参考書などで難関大の入試問題を眺め、面白そうな問題だったら授業では触れない高レベルな問題もついでに解きまくっていました。おかげで筑波大学に焦点を当てる頃には難易度の把握と時間配分の体得、頻出分野で苦手なところのカバー程度しか必要なことがありませんでした。しかし、そもそも問題を解くためには前提となる知識や経験が必要なわけで、その点では1年生のときから授業の課題を根気よく解いていたことが活きたのかなと思います。

 

 

8.数学類の入試対策編:推薦入試・AC入試・後期2次試験の面接対策方法

 

推薦・AC・後期二次試験の面接は具体的な出題傾向は、非公表となっています。

しかし、口述試験で聞かれたときに備えて、個別学力検査の数学でも問題なく点数が取れるくらいの学力はつけておきましょう。

以下の事項は答えられるようにしておきましょう。

 

・学生時代に頑張ったこと

・数学類でやりたいこと

 

上の事項に関しての具体的な対策方法は

 

・数学類のパンフレットを熟読する

・オープンキャンパスで先輩の話を聞く

・学生時代に頑張ったことを、スラスラ言えるように先生と練習する

といったものが効率的です。

 

9.数学類の在校生に聞いた!入学後の良かった事やギャップは?

本章では、数学類の先輩方が書いてくれた「合格体験記」を参考に、「入って良かったな」と感じたことや「ギャップ」を感じていることを抜粋しました。

 

良かった事

数学類2018年度入学の先輩

数学類は人数が少なく、高校のクラスより少し遠い程度の距離感になります。ただ、全員が「数学をもっと学びたい」という特殊な属性を持っているため、気の合う人は必ずいます。

授業に関しては、実験がないというのがかなり大きな魅力です。他の理系学類が毎週苦しみ、午後の授業をまるまる使った実験のレポートに週の労力の大半を費やし倒れている横をスキップしながら家へ買い物へサークルへと向かうことができます。2年生以降は授業も専門的なものになり、好きな分野が出てくると思います。学びたいものを深く深く学んで数学が強い人になるもよし、サークルなどの趣味に時間をかけるのもよしです。

 

ギャップについて

数学類2017年度入学の先輩

入学後は理科3:数学1くらいの割合で理系科目が入り、他にも英語や基礎教養的な授業が割り込んできます。1年生のときは勉強しなくてはいけない範囲が広すぎて頭がごちゃごちゃしました。数学の授業が全然ないので悲しい気持ちになりますが、どこの大学もそんな感じらしいです。当然2年生以降はモリモリ数学できます(させられます)。手を抜かずに乗り越えましょう。

数学類2017年度入学の先輩

高度に一般化された数学の概念を学びます。自分が思っていた以上でした。1年のうちはまだ目に見える形で数学が学べるのですが、2年になると概念的な要素が大きくなります。よくわからない謎の存在をよくわからない謎の公式を用いてよくわからない謎の結果を得るのが普段やることです。数学自体は好きですが、そこまで来ると正直楽しめないと私は感じてしまいます。説明するのも難しく、どんな感じか知りたい人は図書館などで大学数学の本を少し読んでみるといいと思います。ずっとそのような世界に浸り続ける覚悟ができたら数学類を選ぶと良いと思います。自分はそこの所が甘かったです。

数学類の個性がわかるくらい、人によって違う感想ですね。

数学類は何かに夢中になれる人、あるいは何か夢中になれるものを探している人にとても向いていると思います。

一人で数学的思考に浸っている時間は人間が享受できる時間の中で最も幸せで有意義な時間です。

 

10.最後に

みなさん、いかがでしたでしょうか。

 

アパート専門情報サイト「つくいえ」では、全25学類161人の筑波大学の先輩に「合格体験記」を書いてもらっています。今回は、”数学類”の入試情報・合格体験記をまとめました。先輩方、1人1人の合格体験記も是非ご覧下さい。

 

今回の記事では紹介していないような、

 

・苦手科目の克服方法/得意科目の伸ばし方

・受験期のモチベーションの上げ方

・受験日当日の過ごし方

・筑波大学の受験会場までのアクセス

 

など細かく記載しています。定期的に、こういった「合格体験記」の購読したい方は、

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