目次
1.知識情報・図書館学類の基本情報
知識情報・図書館学類は、筑波大学の情報学群にある1つの学科のことを指します。情報学群は、情報科学類、知識情報・図書館学類、そして、情報メディア創成学類の3つで構成されている学部のようなものです。
ここで、大学HPにある知識情報・図書館学類の説明を抜粋します。
- 知識情報・図書館学類
- 知識情報・図書館学類では、社会における知識・情報の蓄積・流通の成り立ちやそのシステムのあり方を、人間や文化、社会、情報技術などの側面から探求します。インターネットから図書館にいたる知識共有の仕組みの企画・運営やそれを支える情報システムについての教育を行い、共有された知識を企業活動や先端的研究活動、市民活動など、人間の知的営みに活用できる人材を育成します。
つまり知識情報・図書館学類は知識・情報に関わるシステムを理解し、人間の知的営みをよりよくしようとする学部です。
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2.知識情報・図書館学類には何人が入学できるの?
実際に、毎年「知識情報・図書館学類」には何人の受験生が入学するのか。それは100名程度となります。入試形態ごとの募集人数を以下に記載します。
【2021年度募集人数】
入試形態 | 人数 |
推薦入試 | 40 |
アドミッションセンター入試 | 5 |
後期入試 | 10 |
総合選抜 (入学者の2年次受入人数) | 45 |
その他、「国際バカロレア特別入試」「私費外国人留学生入試」などの入試形態もあります。こちらは、年によって0~2名の入学者です。入学する学生がいない年もあります。
3.知識情報・図書館学類に入ると取得できる資格や就職先は?
知識情報・図書館学類に入学すると、どんなメリットがあるのでしょうか。
取得できる資格は?
取得できる資格は、以下の通りです。
■ 司書教諭:小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に置かれる学校図書館の運営において、中心的役割を担う読書教育の専門家になることが出来る資格です。
■ 司書:小学校、中学校、高等学校、特別支援学校に置かれる学校図書館の運営において、利用者の快適さや利便性を高めることの専門家になることが出来る資格です。
■ 学芸員:博物館、美術館、動物園などにおいて、資料の収集、保管、展示などを担当する専門の職員になる事が出来る資格です。
もちろん、上記の資格取得には、知識情報・図書館学類で行われている”特定の授業”を履修し、単位を取得する必要があります。「どの授業を取るべきか」については、入学後に知識情報・図書館学類の学生支援室に相談してみるとよいでしょう。
(参考URL) 理工学類 学生支援室
https://www.tsukuba.ac.jp/contact/tel_soshiki.html#bukyoku
知識情報・図書館学類では、中学・高校理科教諭の資格を取得することも出来ます。
毎年、学校の先生として就職する卒業生もいます。
■ 中学校一種免許状(社会)
■ 中学校一種免許状(数学)
■ 高等学校一種免許状(公民)
■ 高等学校一種免許状(数学)
■ 高等学校一種免許状(情報)
しかし、学校の先生になるのは、1学年で1~2名程度です。普段の授業をこなしながら、学校の先生になるための教育実習をこなすのは、非常に大変です。教員資格を取得しない同級生に比べると、50単位以上多く、授業を履修しなければいけません。
(概算では、1単位は10回の授業、1回90分の授業だと仮定すると、10回/単位×90分×50単位= 750時間程度の時間が必要です。途方もない時間ですね。。)
4.知識情報・図書館学類の入試対策編:入試科目と配点を知ろう!
先の章で、知識情報・図書館学類の主な入試形態を記載しました。本章では、入試形態ごとの入試科目と配点について記載致します。
アドミッションセンター入試(AC入試)
自己推薦型(書類+面接)の入試です。最近2年以上の主体的で継続的な取り組みを元に、「問題解決能力」を評価します。自分で問題を発見し、それを解決する力を評価します。
①書類
調査書、志願理由書、自己推薦書、自己推薦書の根拠となる資料をもとに評価。
②面接・口述試験
書類選考の合格者に対し、30分程度の個別面接を実施します。自己推薦書に記載したことを自分の言葉でより詳しく説明します。加えて、大学で学びたいことと、これまでの学習状況を話します。
推薦入試
➀ 面接、小論文
配点の表記はありません。「面接」「小論文」の結果を受けて、総合的に合格者を判断することとなります。
※センター試験は免除されます。
一般前期入試
今年度は実施されません。
一般後期入試
一般後期入試の入試科目・配点は以下の通りです。
➀ センター試験
国語、地歴公民、数学、理科、外国語の5教科7〜8科目の受験が必要。
・国語:200点
・数学:200点
※数Ⅰ・Aに加え、数Ⅱ・B、簿、情報から1つ選択。
・外国語(英語)※リスニング含む:200点
地歴公民、理科に関しては以下の2つの受験方法があります。
☆地歴公民:200点。理科:100点
※地歴公民は、地歴の世A、世B、、日A、日B、地理A、地理B、公民の現社、倫理、政経、倫理・政経から2つ選択。
※理科は、物基、化基、生基、地基から2つ、または物理、化学、生物、地学から1つ。
☆地歴公民:100点。理科:200点
※地歴公民は、地歴の世A、世B、、日A、日B、地理A、地理B、公民の現社、倫理、政経、倫理・政経から1つ選択。
※理科は、物理、化学、生物、地学から2つ。
合計で900点満点で、算出。
②個別試験(2次試験)
個別試験では、小論文のみの実施。
・小論文:200点
※論理的思考力、表現力、広い視点からの発想等を評価する。
【一般後期入試_配点まとめ】
試験の区分 | 国語 | 地歴 | 公民 | 数学 | 理科 | 外国語 | 小論文 | 配点合計 | |
センター試験 | ① | 200 | 200 | 200 | 100 | 200 | × | 900 | |
② | 200 | 100 | 200 | 200 | 200 | × | 900 | ||
個別学力検査 | × | × | × | × | × | 200 | 200 | ||
計 | ① | 200 | 200 | 200 | 100 | 200 | 200 | 1100 | |
② | 200 | 100 | 200 | 200 | 200 | 200 | 1100 |
5.知識情報・図書館学類の一般後期入試後期合格ライン
~最高点・最低点・平均点はどれくらい?~
2018年-2020年の過去3年間の合格者の最高点・平均点・最低点を記載します。
下記の表を確認頂いた上で、
・センターは何割とらなきゃいけないの?
・二次試験で稼がなきゃいけない点数は?
の2点を解説します。
【後期】※1100点満点
年度 | 最高点 | 平均点 | 最低点 |
2018 | 914 | 967.9 | 838 |
2019 | 943 | 882.9 | 858 |
2020 | 895 | 839.3 | 802 |
後期2次試験は小論文の配点が400点です。仮に125点を平均点だとすると、少なくとも740点/900点はセンターで獲得しなければいけません。
つまりセンター8割以上はマストで取れるよう、対策が重要になりますね。
筑波大学の後期試験を受ける学生は、東京大学・東京工業大学・京都大学・大阪大学など旧帝大の前期試験を受けている可能性が大きいです。
そのため、まずはセンター試験の対策を徹底し、8割以上の点数をとり、「小論文」でライバルたちから勝ち抜く必要があります!
6.知識情報・図書館学類の入試対策編:センター試験のオススメ勉強法は?
センター試験科目は後期試験7科目必要になります。配点も国語、数学、外国語がそれぞれ200点、地理公民、理科がそれぞれ①200点、100点②100点、200点となっています。つまり、基本的に偏りなく、全ての教科を対策する必要があります。
今回は、筑波大知識情報・図書館学類の先輩方が書いてくれた「合格体験記」を参考に、オススメの勉強方法を抜粋します。
・まずは、センター過去問題集を解きまくれ!
苦手科目を克服し、60点以上は獲得する事。そして得意科目は、満点近くを確実取り切れるように対策をする必要があります。
その上で、量をこなすことは重要です。まずはセンター試験過去10年分を、解き切りましょう。その上で「苦手科目」「得意科目」を明らかしましょう。
もちろん、苦手科目は、間違った問題を中心に何度も解きなおす。
得意科目は満点が取れるように、ケアレスミスを無くす。そして、応用問題を別の参考書で解いておきましょう。
以下、先輩方の体験談を抜粋します。
先輩のいいところはもちろん、ダメなところも学び、自分の学習に生かしましょう。
知識情報・図書館学類2014年入学_R.Sさん
- 国語
過信からほぼ未対策で挑み撃沈しました。特に古文。
漢文に関しては基本的な句形を音読して覚えればほとんどの問題に対応できると思います。
- 英語
苦手の克服と得意分野を伸ばすことの両方を意識して取り組みました。
苦手だった文法問題はひたすら問題にあたることで改善を試みました。
読解のスピードが追いつかないという人は、どこを重点的に読めばよいかの研究をすると良いと思います。
リスニングに関しては一朝一夕で身につくものではないので早いうちから取り組んでおくことが不可欠です。
- 数学
早いうちからセンター形式の問題集に取り組んでしまいましたが、
今考えると2次形式の問題をギリギリまで多くこなして、
センター対策は直前期にすれば良かったと思います。
自分で答案を書いて論理の流れを身につけることが一番の近道です。
- 地理B
常日頃から資料集を眺めて知識を蓄えておくと受験期に楽になる気がします。
単純な暗記というよりは背景・原理をきちんと理解して勉強していくといいのではないでしょうか。
- 現代社会
僕は学校の授業では倫政を受けていましたが敢えて現社で受験しました。
ぶっちゃけこの方が楽です。併願校の必要科目を確認した上で、可能ならば是非ご検討ください。
政経の知識はほぼそのまま使えますが倫理に関しては重要な部分がかなり異なります。
参考書などで別途学習を進めましょう。
- 生物
遺伝問題がひたすら苦手だったので遺伝問題のみの問題集を買って勉強しました。
結果的にはダメでしたが…
他の分野は一問一答などで復習していました。
7.知識情報・図書館学類の入試対策編:一般前期入試のオススメ勉強法は?
2021年度入試では一般前期入試が行われません。一般後期入試のみになります。
以下では参考までに2020年度以前の一般前期入試について解説していきます。
・数学科目を選択される方
大問1~3が数学Ⅰ、Ⅱ、A、Bの範囲です。後半大問4~6は数Ⅲの範囲となっています。
受験生は、数Ⅲの問題は必須で、大問1~3の中から1題を選択して答える形になっています。つまり割合としてはほとんどが数Ⅲの範囲となっています。そのため、数Ⅲを徹底的に対策する必要があります。
頻出分野は、図形と式、ベクトル、数列、微分積分。
難易度は学校の定期テストで出題されるような応用問題レベルとなります。大変難しいというわけではありません。しかし計算が多くなってしまうため、時間配分を気にする必要があります。
先輩方の対策方法としては、
・チャート式問題集をひたすら解く
・解いた問題の計算式まで、先生にフィードバックをもらう
・数Ⅲは高校3年から習う範囲なので、予習復習を徹底して行う
といった事例もあります。
必須科目の英語、選択科目の理科や社会に比べると、難易度は高いです。
・理科科目(物理・化学・生物)を選択される方(h3)
全部で3つの大問が用意されています。力学・電磁気学・その他の分野から幅広く出題される。化学・生物だけではなく、その他の教科の中でも最も難しい教科と言われている。
<化学>
3つの大問があります。
出題傾向としては、理論・有機・無機も分野から1題ずつ出されるため、
幅広い学習が必要です。
他の理科科目と同様、計算式だけではなく、記述問題も多いです。
そのため、暗記や計算問題の量をこなすだけでは不十分と言えます。受験対策では、それぞれの意味や考察を考えながら、過去問題を解くと良いでしょう。
<生物>
物理らしい問題が出ます。珍しいのは、生態進化などの問題が出てきており、他大だとあまり見られません。
また100字以上で記述する問題も複数あります。そのため、日ごろから、記述式問題に慣れておく必要があります。時間配分も意識しましょう。
以上が、理科科目の出題傾向になります。
・選んだ得意科目において、幅広い分野の記述式問題を解きまくる
・記述式問題が多いので、過去問を解く際は、必ず時間を図る
・解法のプロセスを先生や塾講師に見せて、部分点を見てもらう
が対策になります。
Hさん
英語
実は僕は受験勉強中ほとんど単語帳を開いたことがなく、
単語は全て長文問題から吸収するといったやり方で過ごしていました。
これが正しいかどうかは正直分かりません。
筑波大学の問題はオーソドックスなものなので、
一般的な問題集や他の大学の過去問を解くことも効果的かと思います。
僕は神戸大学の問題などを解いていました。
筑波の和訳は正直簡単…だったのですが僕の年は出題がありませんでした。
いずれにせよ記述問題は案外稼ぎどころです。
的確に要素を盛り込んだ答案を書く練習をしましょう。
数学
センター後にあわてて本気で対策を始めた感じなのですが、
今思うとその前から記述答案を書いて勉強していればよかったと思います。
僕の場合、センターが終わってから急激に数列に対する理解が深まりました。
答案を学校や予備校の先生に添削していただいて、自分の犯しやすいミスを把握することが大切です。
余談ですがこれまで数Bの問題(大問4)は数列→ベクトル→数列→ベクトル…と
毎年交互に出題されていたのですが僕の年で法則が崩れました。
どちらにも対応できるようにきちんと準備を整えましょう。
地理
400字×4題という出題形式は他にはない独特のものです。
過去問を解いては学校の先生に添削をお願いすることを繰り返していました。
地形図の問題は5W1H的な、
「どこに」「どのようにしてできた」
「〇〇という地形があり」「こんな特徴があるので」「××に利用されている」
といった型にはめて文を繋げると書きやすいと思います。
地形図の読み取り方はある程度コツがあるのでそのあたりも問題を解きながら掴んでいってください。
他の問題も、キーワードを使いこなしその説明ができるように、
分からない用語は用語集などを使って勉強しましょう。
過去問以外に類題が必要な場合、大阪大学の字数を400字にして解くことができます。
ちなみに
解答用紙はホッチキスで止まっており、試験前にはそれを外す必要があります。要練習。
さらに、解答用紙にはすべて名前と学類名を書く必要があり、
数学では全ての用紙に名前と学類名を書いたあと、
選択しなかった大問の用紙に大きく×を書くことになります。
「知識情報・図書館学類」は画数が多いので休憩時間中に間に合わないことがままありますが落ち着いて試験を受けるようにしてください。
8.知識情報・図書館学類の入試対策編:推薦入試・AC入試・後期2次試験の面接対策方法
推薦・AC・後期二次試験の面接は具体的な出題傾向は、非公表となっています。
しかし、以下の先輩の体験談が参考になります。
知識情報・図書館学類の特徴として、推薦入試の面接がビブリオ形式で行われるということが挙げられます。
今年度の面接の形式については下記を参考にしてください。
https://klis.tsukuba.ac.jp/biblio_battle.html
推薦入試
まず小論文に関してですが、完全に初心者だったので家庭教師を雇いました(学校には強く反対されましたが)。「まるまる使える入試小論文(緑の表紙)」「まるまる使える入試小論文ー樋口の合格小論文マニュアル(青の表紙)」を使っていました。小論文は第三者に読んでもらうことを強くお勧めします。英語の小論文に関しては英文が理解できればあとは日本語の小論文と何ら変わりはないので、長文を中心に勉強していました。また小論文を書く時のネタとして時事は少しだけ気にしていました。ニュースアプリを見たりテレビのニュースを見たり。
何より特殊なビブリオバトルという形式ですが、自分は全くの初心者だったのでひたすらYouTubeでビブリオバトルの動画を見ていました。結論として本を説明するのではなく、本が面白そうと思わせれば良いと考えたので、あとは人に発表を聞いてもらっていました。担任、家庭教師…etc.一度はビブリオバトルを経験しておくことをお勧めします。自分は名古屋でビブリオバトルが開催されていると知ったのでそこに参加しました。今はコロナで開催されていないところが多いかもしれないのでSNS等で聞いてもらうというのも手かもしれないですね。とにかく聞いてもらって、発表の感想を聞くだけでなく、質問に対応する練習をしておく事も大事だと思います。
9.知識情報・図書館学類の在校生に聞いた!入学後の良かった事やギャップは?
本章では、知識情報・図書館学類の先輩方が書いてくれた「合格体験記」を参考に、「入って良かったな」と感じていることや「ギャップ」を感じていることを抜粋しました。
良かった事
R.Sさん
周りが個性的な人たちばかりで、学習面・生活面の様々なところで刺激を受けることができて楽しいです。
Tさん
学びたいと思っていたことが学べています。また具体的に情報の何を考えていきたいかということが徐々に自分の中で見い出せてきていると思います。またコロナでキャンパスでの対面授業がない現状でもTwitterを通して友人ができています。
Kさん
たまに気の合う友人を見つけられます。学習内容も1、2年は難しいものは少ないです。
ギャップについて
Lさん
TwitterやLINEのハンドルネームが呼び名になるとか嘘だろって思ってたらマジでした。
それが割とぶっ飛んだ名前でも。
Eさん
学びに関してそこまで大きなギャップは感じていません。情報に関してコミュニケーション、WEB、AI等幅広く学べています。友人関係に関して、ネットを見ていると地味な人が多い等ネガティブなコメントが目立っていますがそんなことはないです!
10.最後に
みなさん、いかがでしたでしょうか!
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