高専生のみなさんにとって「時間割」は、いくつかの選択授業を除けば、学校側から決められたスケジュールを配布される形式ですよね。そしてその授業をこなしていくことで「単位」を取得していくわけです。テストの点数や単位取得に問題があると、担任の先生や研究室の先生などから「ちゃんと勉強しなさい」とアドバイスを受けることありますよね。そんな高専生のみなさん、いままで「単位数」や「卒業条件」を気にかけたことはありますか?高専生にとって、単位とは自分ではなく学校が管理してくれるものという意識が強いのではないでしょうか。
「時間割は自分で組み立てるものなのよ」
入学後のオリエンテーションで、単位変換の作業をしているときに、ある先生に言われた言葉です。「時間割を自分で組み立てる?どうやってやるんだ?」というのが私の感想でした。単位変換から履修する授業を決めるまで「不安」な状態が続いていきました…
単位変換
入学後まず行わなければならないのが、「単位変換」です。高専でとった単位を、筑波大学の単位に読み替える作業のことです。基本的には、学類の先生や編入の先輩が手伝いに来てくれて、一緒に変換可能なものを探してくれます。前もって筑波大学の卒業条件がどのようなものなのかを知っておくと、スムーズに単位変換ができます。
卒業に必要な単位数は各学類によって異なります。平成26年度入学者向けのシラバスによると、124-134が卒業に必要な単位数です。これらの単位は「必修科目」「選択科目」「自由科目」に分かれおり、その中で「専門科目」と「一般科目」のようなものに分かれています。基本的に、4-5年で取得した高専での単位を筑波の単位に変換するという形によります。しかし、学類によっては3年生以下の単位も認められる場合があるみたいです。
おすすめの単位変換方法としては、まず「必修科目」をすべて埋めてしまうことです。学類によって取得すべき単位数は異なりますが、全体に共通していることは、「体育」「情報」「英語」です。高専の高学年になると、体育や英語は選択科目になるところが多いですが、面倒くさがらず高専在学中に履修してしまうことをお勧めします。また、「第二外国語」が必修である学類もあるようで、もし在学中の高専に英語以外の外国語の授業があれば履修しておきましょう。前にも書いたように、各学類によって単位変換方法は異なるので、事前に先輩に聞いたり、もしくは筑波大学の図書館にあるシラバスをみてみたりするなど、どのような科目が単位変換可能かを知っておくといいかもしれません。これは合格者に対するアドバイなのですが、高専で履修した単位のシラバスを全てコピーしておきましょう。単位変換時に必要になります。
履修登録
さて、単位変換作業を終えると次は履修する授業を決めなければなりません。ちなみに単位変換から授業開始まで1週間もありません。履修する授業は、シラバスや筑波大学のTWINSという機能を使って調べることができます。基本的には、必修科目を優先的に履修していくのがいいのかもしれません。履修したい授業が同じ時間帯に重なっていることがあるので、考えながら決めていくといいでしょう。また、授業開始から一週間は「履修登録期間」といって、同じ時間帯に重なっている授業をどちらも受けてみて決めたりすることもできます。この期間中に最終的にどの授業を履修するか決めます。
学期・授業期間・モジュール
筑波大学は2学期(6モジュール)制です。学期は春学期と秋学期に分かれていて、6つのモジュールから構成されています(表1参照)。モジュールの期間は年度ごとに異なるそうです。
表1(筑波大学のシラバスを参考に筆者作成)
授業時間は1時限75分間が1日に6つあります(表2参照)。
表2(筑波大学のシラバスを参考に筆者作成)
筑波大学の1年間は以下のような感じです(表3参照)。
表3(筑波大学のシラバスを参考に筆者作成)
基本的にはABモジュールの授業が多いように感じます。ABCまである授業もありますが、少ないです。Cモジュールだけの授業も一応ありますが、これも少なく、Cモジュールには授業がないという人がたくさんいるようです。夏休みになると集中講義がいくつかありますが、Cモジュール期間にも結構集中講義があります。時間をどのように使いたいかをよく考えて、時間割を作っていくといいと思います。
大学に編入後はなんでも自分でやらなければいけないことに不安を感じるかもしれませんが、慣れてしまえば問題ありません。むしろ自分で決めることができることが楽しく感じるようになるかも^^
編入する前からいろいろと計画を立てておくことをお勧めします。